ヒロットに教えてもらった薬草の知識
フィリピンにも普段から薬草を使ったり、知識を伝える民間療法や伝統医療がまだ残っています。
特にネグロス島は昔から薬草やハーブやオイルを使う伝統医療的なものが盛んだったようで、シリマン大学内にある博物館にも原物が残っています
僕が身近で知っている所では、フィリピン伝統医療の1つヒロットのおばちゃんが薬草の知識に詳しく、僕が原因不明の関節痛があった時もジュビリーナの葉っぱを熱してそれを患部に貼っておくと良くなるよと教えてくれました。
最近ヒロットを体験してみたいという方が増えたので、そのおばちゃんと顔見知りになり、今回タイミングも機嫌も良かったのか?おばちゃんが薬草の知識をかなり語りはじめたので、良い機会と思い画像と文に収めておきます。
まず驚くべきことにヒロットのおばちゃんの自宅兼仕事場の周りには様々な効用がある薬草で溢れています
例えばすぐ裏手にあるこの木、ちょっとわかりにくいですが、アボカドの木です
身はもちろん皆さんご存知のようにいろいろ注目されていますが
葉っぱも非常に様々な効用があり、その中でも今回これを持って行って煎じて飲めば不眠症が和らぐというのが新たな発見でした。
アボカドの葉=不眠症に良い
アボカドはドゥマゲッティや近郊の街ではほんの少し田舎の方に行けばどこでも生っています。
これを皮切りにおばちゃんの薬草話が止まらなくなり、これも薬草、これも薬草、これはどこに良いとはじまったので、ちょっと待ってーーーっと
1つ1つ確認して写真を撮り、説明してもらう作業をはじめました。
これもどこにでもある薬草、むしろ雑草のような感じですが
ストーンブレーカーと言う名前らしく、腎臓に良いそうで
これまた煎じで飲みなさいと、これよ、これ!っとわかりにくいですが
おばちゃんグイグイと薬草を引っこ抜き教えてくれます。
おばちゃんとその飼い犬と共におばちゃんの自宅の庭と近所の空き地や隣の家などを巡り薬草を探し周る、犬もどこまでもついてきて、すぐ近くに常にいてくれ薬草探しを不思議そうに見守ってくれています。
彼らには薬草がどれかわかっているのでしょうか?
これは隣の家の庭先で見つけたオレガノ
乾燥させたものは料理などでよく使っていましたが
これも煎じて飲むと胃腸に良いのだそう。
空き地にあった雑草?みたいなのは怪我したところに細かくすりつぶしたものを塗ると怪我の完治が早まる薬草
これは腹痛や下痢などに効果がある薬草だそうです。
それにしても滅茶苦茶いろいろあり、そこら中の葉っぱ類が薬草なので、
「これは??」っと何の知識もなく聞くと、「それは薬草じゃない(笑)」と
何でもかんでも薬草ではないことがわかり、おばちゃんの知識の深さに感動しました
祖父母はヒロットでその前もヒロット、お母さんもヒロット、おばちゃんはその後を継ぎ先祖代々ヒロットの家系なので、こんなにも多くの薬草が庭や近所にあるのだろう。
それにしてもこの気取らない感じ、薬草の知識を教えることも薬草自体もいっぱい持って行きなさいと気にしない感じ、凄さが全く伝わって来ない感じ、これが本物のフィリピンのヒロットなんだろうなーっと妙に納得してしまう。
今のフィリピンはアメリカの悪いモノをただ真似ている感じで、強い薬に依存し、よく分からないサプリ信仰があり、ケミカルで添加物の多く油っこい味の濃い食べ物に支配され
ているが、その反面こういう薬草なんかもまだ残っていて、よーく話をしたり、自分がそうなってみると近所の人が教えてくれたりする
医療費が高いので未然に防ぐ、代替医療や予防医療が自然と根付いてくるのだが
資本主義経済、儲け主義社会の波にもまれておかしな方向にも行ってしまう
フィリピンの本来の姿、穏やかですべてに優しく、大らかな世界
薬草やヒロットはその世界を僕に教えてくれる
自然に生きる、自然と生きる