軽度の障害を持ったお子さんや、登校拒否、日本の学校に何らかの問題を感じドゥマゲッティに留学させたいと依頼してくる方が増えて来た。
ADHD、自閉症、うつ、登校拒否、日本では肩身の狭い思いをし、違いを認めてもらえない、少しでも人より劣っている所があると異常なんじゃないかと白い目で見られる。
本人は自信を失い、本来の自分自身を失い,居心地が悪くなり、ますます小さくなっていってしまう。
もっと広い世界に出て、せめて環境を変えて、新たに挑戦してもらいたい、本来の自分を取り戻し、笑顔になってもらいたい。
フィリピンはドゥマゲッティは穏やかで多様性を持つ優しく明るい人々と、世界有数の綺麗で生物多様性に優れた海、山などの自然を有し、素晴らしい環境で新たな生活がおくれる。
障害は一つの個性だと思う。
誰もが他とは違い、その唯一の存在である自分は何よりもかけがえのない存在で、個性であり、その個性は何よりも素晴らしく愛おしいもので、他人と違う異質な存在でも、浮いた存在でもない。
僕自身すごく考え込み、周りをかなり観察し、人とは違う考えや感性を持った子供だった。いろいろな面で人より遅くなり、空想の世界に生きている時もあり、日本での学校生活は馴染めなく、いじめや登校拒否をしていた時期もあった。
一度あいつは変な奴だ、人とは違う浮いた存在だと認識されてしまうと、仲間に入れてもらえなく、仲間に何て入らなくてもいいと思っていても残酷なことに、学校側が仲間に無理矢理入れようとしたり、仲間に入っていないと協調性がない子供だと思われ、それがさらなる悲劇を生む
日本の学校の仲間、グループ、変な階級、カテゴリーで分けようとするのが本当にヘドが出るほど嫌だったのを思い出す
僕を唯一救ってくれたのが、空想の世界で生きることか海外の広い世界に出ることだった
小学校３年生で離婚した父親とその奥さんとハワイに１か月連れていってもらい、広い世界に、大らかで周りの目がない開かれた世界に出た感覚を未だに覚えている。
中学生の時のアメリカ、カナダ、高校生の時に一人で旅したセブ、ヨーロッパ
あの解放感、違いを個性を認めてくれ、ちゃんと個人として真剣に向き合い面と向かってしっかりと話してくれた旅の最中に出会った世界中の様々な人々
その人々、環境により僕はこの世界の素晴らしさに気付け、また素晴らしい人々を通して自分自身のかけがえのなさ、唯一無二の存在に気付けた
そして、ひどかったアトピー性皮膚炎は治り、極度の引っ込み思案は治り、自分が解放され、より広い世界に行こう、挑戦して行こうという意欲が沸き起こった
今僕はこの自分自身の経験を元に、求められる限り全力を尽くし、障害を持ったお子さんや、日本で窮屈な思いをしているお子さん達を何とかしたいという方々の想いに答えたい。
彼のような素晴らしい個性、人より秀でている能力を誰もが持っていると思う
それを引きだし導いてあげるのに、環境は必要だと思う
僕が何よりそれを証明できる、僕自身日本にあのまま居続けたら今の自分は全く姿形もなく、小さく閉じた自分で自分自身を可哀想だと思い続けるしかなかったかもしれない
僕はフィリピンに助けられた、フレンドリーで他人がどうとか、これが自分と違うとか、考えている感じもなく、素直に一人の人として興味を持ってくれドンドン話しかけてきてくれ、何をしても受け入れ、楽しんでくれるフィリピン人の屈託な笑顔にいつしか自分が解放されるのに出会えた
今日湖のツアーに参加された、ドゥマゲッティでの長期留学を考え、下見も兼ねて短期留学しに来たこの親子を見ていてふと小さな自分を思い出した。
お子さんが軽い自閉症なので、ドゥマゲッティの留学も考えていると話してくれたお母さん。
いろいろな話をしたが、上記したヤンキーダイバーの話をしたら
「何よりも彼のお母さんが五十嵐さんによって救われたと思います」とおっしゃっていたのが印象的だった。
言われるまでお子さんが自閉症なのも気が付かなかったが、時より見せる暗く塞ぎ込んだ表情や、いきなり無表情になるのがそう言われてみればそうだった。
ただ、時より見せる天使のような笑顔と、無邪気で本当に楽しそうに駆け回る姿を見ると人間はバランスで出来ていると感じた
救うなんておこがましいが、環境を変えることにより変わることは多々ある
昔はそれは逃げではないのかと思っていた時期もあるが、逃げたっていい、何よりもかけがえのない唯一無二の存在であるお子さんや自分自身を大切にでき、自分達で責任が持て、豊かに暮らせる場所であればどこだって良いと思う。
その一つの選択肢にドゥマゲッティという場所があるだけでも救われる
