母の移住先を探す旅

母の移住先を探す旅
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住む場所を環境を変えて新たな気持ちでスタートしていく、元来の放浪癖があるのはどうやら親譲りのものでもあり、僕だけがそうなのではないようだ。

母もまた移住先、今度は終の棲家になるかもしれない場所を探している。

移住する予定は遅くとも3年以内、2年後くらいで考えているようだ。

場所は一旦絞られたのようにみえたが、せっかくなので気になる場所をくまなく周ろうと言うことになり母の移住先を探す旅を決行した。

場所は今住んでいる山口県岩国市から車で移動し、まずは山口県の正反対日本海側の西の外れの方にある長門市、そして福岡県糸島市、最後に大分県中津市とその近辺を見て周った。

毎日2時間半以上を移動だけで費やし、現地をくまなく周ってみるなかなかハードな3泊4日の弾丸トラベル。

果てして母の移住先は無事決まるのか?

息子の新たな移住先決定からの今度は母の移住先を決める親子の共同協力移住探しが今はじまる。

※移住先を決めたり、探したりするのは何も国内だろうと海外であろうと基本的な要素はあまり変わりがないので、どうか参考にしていただけたらと思います。ドゥマゲッティ、フィリピン移住にも参考になるように頑張って書いてみます。

母の移住先の条件はこのような感じである。

①海が近いまたは見える家に住みたい

②面白そうなことをやっている人々、若者などが集まり、刺激を受けられるような場所

③パン用の小麦を栽培している、パン作りに使う塩、水、野菜などの材料が手に入りやすくかつ地元のもので、美味しく安全な食材で、できれば有機栽培や無添加のものが揃っていたら好ましい。

④なるべく暖かい場所が良い(冬の冷えが少ない)

⑤釣りができる場所が近くにある

⑥自然が豊か

⑦なるべく安く家が買えたり、借りられる場所。

パン屋などの居ぬき物件があれば有難い。

⑧都会がわりと近く国際空港もわりと近い場所(1時間から1時間半圏内ぐらい)

ざっと上げるとこのような条件で、なかなかハードな条件ではあるがその中でも福岡県糸島市が良いのではないかと今年の年始に視察に行ってきた所だった。

今回は上記の条件からせっかくだからと3か所とそれぞれの近辺なども周ることにして糸島一択から広げてみることにした。

1山口県長門市

ここは今パンに使っている百姓の塩を生産している所で、その塩を作っている百姓庵さんを筆頭に移住者や若者が増えて来ていて、また温泉街である長門湯本温泉には星のリゾートの界が進出してきたこともあり、街おこしが盛んに行われている地域でもある。

そこに目を付けた母は、周辺にも観光地が多くあり、海もあり山もあり自然豊かな土地なので移住先候補としてみてみたいということになった。

実際に長門湯本温泉に泊り周辺を散策して名物であるフグや山海の美味をいただきながら長門市を周ってみた。

長門湯本温泉がある地域は星のリゾートの働きかけにより綺麗にかつ地域性や特徴を活かしたように上手く作り変えられていて、さすが星のリゾートそしてそれを誘致した先見の明がある市長や地域の人々の協力により寂れた温泉街から脱した、新たな観光地になっていた。

道の駅もお洒落で機能性も良い造りに新しくなっていて、なかなかこの地域のポテンシャルや今後に期待ができる。

パンに使用している塩を作る百姓庵さんが出がける山口銀行の建物をそのまま使ったスペインバルでランチを食べ、運が良いことにたまたま百姓庵の社長さん達ともそのバルで出会え、なかなかの巡り合わせを感じた。

しかし、日本海側だし、ここまでを山陰と呼ぶらしく、春になってもなお猛烈な風が吹き乱れ、山陰という言葉がそのまま当てはまりどこかうら寂しく暗い雰囲気がどうもしっくり来なかった。

また、決定的なのが周りに萩やインスタ映えする青海島などの観光スポットが多いのにも関わらず、条件の⑧のような都会や空港が近くにはなく、かなり離れている。

長門市自体は今住んでいる岩国市よりも遥かに人口が少なく、ざっと周った感じでも利便性や便利度なども低く、ここに母一人で住むにはちと寂しいかなと言った感じである。

2福岡県糸島市

糸島については年始に一度訪れたことがあり良さそうではあるが、やはり気になるのが日本海側なので年始の時は風が強く波が凄く立っていてなかなか寒いこと。

春になりどのくらい変わっているのかを見に行ったのと、道の駅や生産物直売所や小麦畑、地元の食材を使って美味しいものを出してくれるレストランなども周って来た。

年始に行ってみて度肝を抜かれたのがJAがやっている直売所伊都彩々、今岩国市でもJAが主催する直売所にパンを卸しているのでその大きな違いが手に取るようにわかるのだが、年始の初売りだったからあの賑わいだったのかな?っと思い今回平日の開店とほぼ同時に行ってみたのだが、やっぱり滅茶苦茶人が多くみんな物凄い量を買っていたので、伊達に全国でもトップクラスの売り上げを誇る直売所ではない。

その数、種類、地域性、独自性、工夫などなど買い物するだけで凄く楽しい、競争は激しいと思うがここにパンを置けたらどのぐらい売れるんだろうか?という期待値も含めここに来るだけでテンションが上がる。

生産者さん達の頑張りも伝わって来るし、競争がある所、売れる所にはやはり活気ややる気が満ちている。(岩国とは大違いだ)

小麦畑も素晴らしく、また美しく、この直売所にも糸島産パン用小麦が数種類並び、塩やパンに使える食材も独自なものが豊富に揃っている。

糸島ブランドは今やかなり有名になり、そのブランド力はどんどん広がっている。

地元のものを使っているお洒落なイタリアンもあり、アリがちなただただ気取っているだけの、

超普通のパスタやピザを出す店でもなく、ミシュランの店でしっかりと修行して磨かれたであろう繊細で上品な味付けと食材を引き出す力、そして美的感覚に優れたセンスが光る思いがけず素晴らしいレストランだった。

平日のランチ時で住宅街にポツンとあるレストランにも関わらず、観光客だけでなく、地元っぽい(移住者かなー)人も来店されていて満席であった。

このセンス、この上品で繊細な感じが受け入れられる土地柄というのは、母が周りに合わせずに本気でパンを作っても受け入れられるのではないかという期待が持てる。

糸島は何よりも福岡国際空港までも1時間ほどで、都会である福岡市内までも下道でも1時間ジャストで着く素晴らしい立地

一番のネックは移住者が多くおそらく値段が張ること

あとは佐賀県の玄海にある原発施設が近いこと、そして日本海側の強い風や気候の影響にもより移住者皆さんが書いている「意外に寒い」ことが気になりはする。

3大分県中津市とその近郊の海沿いの街

上記二つの市が日本海側に面しているので④のようになるべく暖かくかつ⑤がしやすいかなと思ったので、現在いる岩国市も面する瀬戸内海つまり周防灘沿いにある中津市やその近辺の市や町を見て周った。

中津市なのはなるべく福岡市に近く、福岡国際空港に近い周防灘沿いの大分県で選んでみた。

海もあり、山もあり、大分は豊の国と言われるぐらい食材も豊富で自然も豊、温泉も豊富で耶馬渓などで有機栽培を推奨している地域があったりとなかなか先進的かつ面白そうなことをしている所がありそうだと言うので行ってみた。

宿は耶馬渓にありミシュランガイドにも載った人気がある温泉宿に泊り、例のごとく地元の食材を扱うレストランや道の駅や産直所を周った。

結論から言わせていただくと、下調べの段階でなかなかいろいろな条件に適した期待できる場所と思っていたが実際行ってみるとがっかり要素がかなり多く中でも一番がっかりさせたのが周防灘沿いの海は今や大工場地帯と化していて、工場群や高い堤防が張り巡らされていて海を見ることもできず、空気も悪く、実際に釣り人が沢山いた釣り場に行ってみたが、匂い、空気が悪く、水も汚くとても健全な釣り場とは言えなかった。

豊前高田市や国東市の方までも行ってみたが基本的に超遠浅なのもあり、干潟ができていて釣りや海を見るには全然適していない土地であることもわかった。

期待していた宿もサービスはおざなり、部屋はかび臭く、料理は甘く味が濃く全然地元の食材も地元の料理も出していない、お風呂はしっかりとした説明をしてくれなく食事の時間が決められていて、問答無用だったので時間がなかったので内風呂しか入れなかったが翌朝入ろうと楽しみにしていた9種の湯が何と朝は10時から開くとのこと、10時はチェックアウト時間なのでこれはもう嫌がらせでしかないなと憤慨した。

レストランや直売所、道の駅などもその類から脱しず、何ともずさんでやる気のない地方都市の悪い例が丸々そのまま表されてしまっていた。

まとめ

というわけで、結局元の鞘に収まり福岡県糸島市がやはり良いという所に落ち着きました。

東京の吉祥寺生まれ&育ちの母が山口県岩国市に移住してはや5年、地方移住とは良いものではあると思うが、やはり生まれ育った所の感覚というものも全ては抜けないし、都会的な刺激や感覚というのは商売をする上でも残しておいた方が良いものなので、もう少し都会が近くセンスが良い、感覚が近い場所に移りたいという気持ちは僕自身も良くわかる。

そう言った意味でも糸島は絶好の立地や環境ではないかと思い至ったのであります。

あとは移住者が多く人気のある糸島でお手軽な物件が見つかるか、そこに集中して家探しをしていければと思います。

また来月糸島を訪れてどんどん絞っていこうとも思っています。

移住には緻密な下調べと準備&計画そして行く時は行くという大胆な行動力と思いっきり

いざ移住となったら失敗も含めて全てを学びと捉えまた楽しむこと

というわけで自分も含め周りの人々も移住づいている今日この頃です。

風の時代に風のように生きていくこと、風に乗れるように軽やかにしなやかに

移住という言葉がそこまで重くなくなり、誰でも好きに住む場所環境を変えていくことができる世の中に僕はしていきたいと思う。

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