【ペット連れフィリピン移住③】航空会社選びと「貨物室」の真実|ドゥマゲッティ行き国内線の落とし穴と回避策

【ペット連れフィリピン移住③】航空会社選びと「貨物室」の真実|ドゥマゲッティ行き国内線の落とし穴と回避策
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はじめに:ペットは「乗客」か「貨物」か

前回(Vol.2)の医療手続きの目処が立ったら、次に立ちはだかるのが「どうやって運ぶか」という物理的な問題です。

フィリピンへの渡航において、ペットの輸送方法は航空会社によって大きく異なります。
そして、ここは飼い主様が最も心を痛め、不安に感じる部分でもあります。

「長時間のフライトに耐えられるだろうか?」 「貨物室で怖がらないだろうか?」

今回は、そんな不安を少しでも和らげ、かつ現実的なリスクを回避するための「空の移動」のリアルについてお話しします。

1.「機内持ち込み」か「貨物室預かり」か

欧米の一部の航空会社では、小型犬や猫を客室(キャビン)に持ち込めるケースがありますが、日本からフィリピンへの路線において、日系航空会社(ANA/JAL)を含む多くは「受託手荷物(貨物室預かり)」となります。

※韓国系の航空会社の多くが機内同行可能な場合が多いので、機内同行が良い方は韓国経由でフィリピン入りするのが一般的です
ドゥマゲッティへはセブ空港まで到着すれば陸路移動が可能です
規定は頻繁に変更されるため、最新情報の確認が必須です

「貨物室」と聞くと、暗くて寒い場所を想像してゾッとする方も多いかもしれません。
実際には、空調や気圧は客室とほぼ同じ環境に保たれています(カルロスゴーンでも大丈夫!)
しかし、エンジンの音が響き、飼い主の姿が見えない環境で数時間過ごすことは、ペットにとって大きなストレスであることは間違いないでしょう

だからこそ、僕たちはそのタイミングでの「最短・最適」なルート選びを提案していきます

2.航空会社とルート選びの戦略

フィリピン移住において、一般的に利用されるのは以下の航空会社です。

フィリピン航空 (PAL): フィリピンのナショナルフラッグ・アジアで最も古い航空会社の1つ
現在セブパシフィック航空の方が便数など増えているが、LCCではないため入国時の連携が比較的スムーズだったり、融通が利く部分は若干多い

全日空 (ANA) / 日本航空 (JAL): 日本語での対応や丁寧なハンドリングに定評があるが、マニラ到着後のターミナル移動などが複雑になる場合も

セブパシフィック (Cebu Pacific): LCCですが、現在フィリピンで一番大きく、便数なども多い航空会社
便によってはペット預け入れが可能。ただし規定が厳しい
マニラからドゥマゲッティの国内線は便数が圧倒的に多くてターミナル移動もないので便利
セブからはセブパシフィック航空しかドゥマゲッティまで就航していない

重要なのは「乗り継ぎ」のリスク管理です
ドゥマゲッティへ向かう場合、マニラやセブでの乗り継ぎが発生します。
人間だけなら「安い経由便」や「待ち時間の長い便」でも構いませんが、ペット連れの場合は「コストよりも時間と安全性」を最優先しなければなりません

3.ドゥマゲッティ移住、最大の難関「国内移動」

実は、国際線よりも難易度が高いのが、フィリピンに到着してからの「国内移動」です。
ここに大きな落とし穴があります。

国際線(大きな飛行機)ではペットを乗せられても、ドゥマゲッティ行きの国内線(小さなプロペラ機や小型ジェット)に乗り換える際、以下のようなトラブルが発生します

・機材の壁: 「この機材(飛行機)には、生体動物を乗せるスペースがない」と当日拒否される。

・温度の壁: 「気温が高すぎるため、熱中症リスクがある」として、日中のフライトへの搭載を拒否される。

・重量の壁: 他の乗客の荷物が多く、重量オーバーでペットだけ乗せられない。

僕たちは、これらのリスクを避けるため、「セブ島まで国際線で入り、そこから陸路やフェリーを使ってドゥマゲッティへ入る」など、ペットのサイズや体力に合わせた柔軟なルートを提案することもあります。
これは実際に行ったことでもありますが、セブ空港まで現地スタッフが迎えに行き、ヴァン移動、ヴァンごとカーフェリーに乗せセブ島からネグロス島に渡り難なくドゥマゲッティの家まで到着することも可能です

夜行フェリーやバスでの移動もありますが、夜行フェリーは更に手続きが必要だったり、バスは狭いし、タイミングによっては手続きが必要であったり、更なるローカルルールでややこしくなってくるので、大型飛行機でセブ空港まで行き、プライベートの車でドゥマゲッティまで移動も十分考えられる選択肢です
(いつでもアレンジ可能です)

4.IATA基準「クレート」の準備

航空機に乗せるためには、国際航空運送協会(IATA)の基準を満たしたクレート(ハードキャリー・檻)が必要です。

・ペットが自然な姿勢で立ち上がれるか?

・方向転換(回転)ができる広さがあるか?

・換気口が3方向(または4方向)にあるか?

・適切な水飲み器(ノズル式や固定皿)が設置されているか?

これも「大は小を兼ねる」ではありません。
大きすぎると揺れで怪我をするリスクがあり、小さすぎると虐待とみなされ搭乗拒否されます。
出発当日、空港のカウンターで「このクレートでは乗せられません」と言われたら、最悪のケースも想定しておかないといけません

5.プロのコーディネートが必要な理由

僕たちは、単に「航空券の予約代行」をするわけではありません。
以下のような移動計画全体を組み立てコーディネートしていきます

・最適な航空会社・ルートの選定: その時期、そのペットの種類・サイズに最も適したエアラインの提案・ルートの選定や国内移動~現地の宿泊先までの移動のアレンジ

・クレートの提案・チェック: サイズ選びから、給水ボトルの取り付け位置までアドバイス。確認作業

・プランBの用意: 万が一、フライトが欠航したり搭載拒否されたりした場合の、緊急連絡先、現地の待機場所や代替移動手段の提案・プラン変更後のサポート

「無事にドゥマゲッティの家に着く」までが移住です
空の移動は、ペットにとっても飼い主にとってもハラハラドキドキのイベント。
だからこそ、ネット上の古い情報や「たまたま上手くいった個人の体験談」だけを頼りにするのはリスキーです。

オンラインサポートなどで出発までの手続き含めサポートします

おわりに:その「移動」に安心を

ペットを貨物室に預け、離陸する瞬間の飼い主様の気持ちは、言葉では言い表せないほど不安なものでしょう。
「今ごろどうしているだろう」「怖がっていないだろうか」

その不安をゼロにすることはできませんが、「準備不足によるトラブル」をゼロにすることは可能です。

適切なクレートを選び、無理のないルートを組み、万が一の時の対応策を持っておくこと。
それが、飼い主様ができる最大の愛情であり、僕たちが提供できる仕事です。

次回、Vol.4はいよいよ最終段階。
フィリピン到着後の手続きと、南国ドゥマゲッティでの「家探し・現地生活」についてお話しします。
「ペット可物件」は本当にあるのか?現地の動物病院は?そんな疑問にお答えします。

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