教育移住の成果は2年目から。フィリピンで26年見てきた子供の英語脳定着ロードマップ

教育移住の成果は2年目から。フィリピンで26年見てきた子供の英語脳定着ロードマップ
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「子供に英語環境を与えたい」と考え、海外教育移住を決断されるご家族が増えています。
しかし、多くの人が陥る「1年の壁」をご存じでしょうか?

結論から申し上げますと、海外移住の成果が本当に出始めるのは「2年目」からです。

1年での帰国は、せっかくスポンジのように吸収した英語力を、帰国後の半年で急速に失ってしまうリスクが高く・機会損失が多いと僕らは経験から感じています
今回は、26年間フィリピンや他国で移住者を見守ってきた経験から、業界の構造的な問題と、子供の語学習得のリアルなタイムラインについて、少し厳しい現実も含めてお話しします。

なぜ「とりあえず1年」の教育移住は推奨できないのか

「まずは1年試してみて、良ければ延長する」 一見、理にかなったプランに見えますが、下見もせずにこのプランで渡航された方の多くが、1年で日本へ帰国してしまっています。(そもそも結局の話プランではない、衝動的行動だったりする)

最大の損失は、子供の英語力の定着度と結局のところ時間的損失です。
1年という期間は、現地の環境に慣れ、英語を「聞き取る」耳ができあがったところで終了してしまいます。
この段階で日本の環境に戻ると、驚くほど早いペースで英語を忘れてしまいます。
(現地のことも1周しかしていないので、結局はよく分かっていません)

「英語脳」を身体レベルで定着させるには、最低でも2年、理想を言えば3年以上の期間が必要です。

子供の語学習得ロードマップ

実際に現地で子供たちの成長を見てきた経験則や、500組を越えるサポートから、語学習得のプロセスを言語化すると以下のようになります。

・1年目(インプット期): 学校生活や日常生活で、先生や周囲が何を言っているのかが「分かってくる」レベル。まだ耳を作っている段階です。

・2年目(転換期): 理解したことに対して、自分の言葉で発言できるようになってくる。インプットとアウトプットのバランスが整い始め、ここからが本当の成長期です。

・3年目(定着期): 授業への参加が他の生徒と同じレベルで可能になります。子供同士のネイティブレベルで「話し、聞き、反応する」ことが自然に行えるようになります。

・4年目以降(身体知化): 3年間の積み重ねに磨きがかかり、英語が「知識」ではなく「身体感覚」として定着します。
ここまで来れば、その後日本に帰国しても、少し離れた程度では言語を忘れません。
(続ける努力はし続けた方が良いです。結局子供ネイティブレベルですし、言語をその後の人生でどのように活かしていけるかが一番重要なので。

うちはFacebookなどでクラスメイトや担任の先生と繋がっていて、定期的にチャットしたり、ビデオ通話で話をしています
ジョージア語、日本語、英語そしてスペイン語でそれぞれ分けています)

エージェントが「長期滞在」を勧めないビジネスの裏側

ここからは少し業界の裏話になりますが、なぜ多くのエージェントが「2年以上の滞在」を強く勧めないのでしょうか。

それは、ビジネスモデル上の「効率」の問題です。

移住エージェントの多くは、移住時の初期サポートで収益を得ています。
一度移住した家族が長く滞在しても、エージェントに追加の利益は生まれません。
むしろ、1年で帰国してもらい、また新しい家族に来てもらった方が、ビジネスとしては回転率が良く儲かるのです。(そもそも移住エージェントは儲からないもの)

そのため、親身になって「長期的な子供の教育プラン」や「2年目以降の定着」まで考えてくれるエージェントは非常に少ないのが現状です。

SNSに増殖する「にわかエージェント」の危険性

近年、SNS上で個人の移住サポートや短期留学斡旋が増えていますが、これにはある悲しいサイクルが存在しています。

1.準備・計画・経験不足で1年の短期移住をする

2.英語力が定着しないまま帰国し、悔しい思いをする

3.日本にいながら、その悔しさを埋めるようにSNSで発信を始める

4.自身の少なく偏った経験(失敗を含む)を元に、集客やサポートでお金を取り始める

厳しい言い方になりますが、自分の子供の教育移住で成果を出せなかった方が、次の「犠牲者」を増やしてしまっているケースが見受けられます。
これは違法行為になり得るだけでなく、これから移住を志す方にとって非常にリスクの高い選択肢です。(自分自身の経験値が少ないのに他人のサポートをはじめようとする時点で既に責任感やプロ意識がないですが)

僕たちのポリシー:誰でも受け入れるわけではありません

僕はドゥマゲッティという街が好きで、フィリピンに10代の時から移り住み多くの方に助けてもらいました、ここで本当に豊かな経験をしてほしい、現地の人に恩返しをしつつ、良き循環、良い環境を残していきたいと願っています。
だからこそ、「このご家族は教育移住に向いていない」と感じた場合は、最初にお断りすることもあります。

僕たちは移住サポート単体で生計を立てているわけではなく、別の収益基盤を持っています。
そのため、無理に集客をする必要も、信念を曲げてまで目先の利益を追う必要もありません。

・流行りだから行くのではなく、本質的な教育を求めているか?
・現地の人に迷惑がかからないか、ヤバイ人が来てせっかくの良き環境が侵されないか?

・「とりあえず」ではなく、数年単位の覚悟を持てるか?

これから教育移住を検討される方は、ぜひ「2年目からが本番」であることを念頭に置いて計画を立ててください。
それが、お子さんの将来にとって「消費されない」本当の財産になります。

記事のまとめ

・1年での帰国は勿体ない: せっかく覚えた英語と海外生活経験をすぐに忘れてしまうリスクが高い。

・成果は2年目から: インプットからアウトプットへ変わるのが2年目。定着には3年が必要。

・エージェントの都合に注意: 回転率重視の提案ではなく、長期視点を持つアドバイザーを選ぶべき。エージェントをしっかり選ぶこと、サービスを受ける側にも責任があります

・情報の選別: SNS上の短期・浅い経験者によるサポートには注意が必要。
       甘くてウマい言葉に乗るのではなく、しっかりと情報も人も選んでください、耳の   痛いことも含めしっかりとした受け答えをしてくれる人
経験・知識・人脈・実績があるプロを選んでください

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