フィリピンはいつまで経っても植民地根性から抜け出すことができない
ショックなニュースがショックな形で最も信用しているフィリピン人の友人の1人から無邪気な形で送られてきた。
「金持ちの中国人が我々のカカオをすべて買ってくれた!しかも無制限で無期限に!!」
思わず僕はこの歳の離れた僕よりも権力、財力も学歴も実績もある友人を叱責していた
「この先どうなるかわかっているのか!!?ひどいことになるぞ!?何故止められなかった??」
話はこうだった、中国人の投資家達がここネグロスオリエンタル州のカカオやカカオの木をすべて買い取った、値段は2億ペソ(約4億円弱)
その会議にネグロスオリエンタル州商工会議所の代表である僕の友人は出席していた。
僕のいきなりの剣幕に彼は最初反発し、「お金がすべてなんだ」「お金とスピードがすべてなんだよ」「いずれ世界はすべて中国のモノになる、アジアは特にそうだ」
と何でそんなこともわからないんだ??っと言う風に上から抑え込もうとする態度だったが、僕の真剣さと率直さに気づくと、「しょうがないんだよ、私には何もできなかった,
フィリピンはまだまだ貧しい、特にカカオ農家は貧しい、彼らは目の前のお金にしか興味を示さない、お金をもらい、面倒を見るからと言われたら誰もが反発できなく、即答した。彼らを動かせるのはお金だけだ、私には何もできなかった」と哀しそうに言った
「それでも将来のこと、少しでも先の未来を考えたらわかることじゃないか!?きっとぐちゃぐちゃにされるぞ、何をされるかわからない、またフィリピンは植民地に戻りたいのか?誰かに一生使われ続ける気か??」
と僕は言い続けたが、今度は友人は弱気になり「確かにそうだ、植民地だ、フィリピンはお金も、技術も、軍事力もない、だから選択肢がない、みんな目の前の利益やお金のことしか考えていない、残念だ」
「フィリピンもお金やモノを追い求めるモノやお金至上主義でGNPを追い求める国ではなく、ブータンのように国民総幸福GNHに基づき、持続可能な開発目標を掲げる、炭素中立型で国土のほぼ70%以上を占める森で二酸化炭素の吸収料やクリーンエナジーから得られる電力や、炭素吸収を隣国の中国やインドに売っているようなしたたかな国になれば良いではないか!??闘わないでこんな小国であるブータンが大国の中国とインドに挟まれ、生き残っているフィリピンはどうなのか??西洋諸国や中国などと同じ土俵で戦うのではなく、違う方法をこちらから編み出して行けばよいではないか?すべてが彼らの思うがままに誘導されて行ってしまう」
と反論すると
「フィリピンはブータンのように小さな国ではない、人口も1億を超えている、ただ中国には勝てない、あなたのような考え方ができる人はフィリピンには1パーセントもいない99%は目の前のお金しか考えていない,中国はすぐに現金を出す、スピードも早い、みんな中国に取られてしまう、あなたも中国が猛烈な勢いで雪崩れ込んでくる前に準備した方が良い、中国はすぐそこまで迫って来ている」
何とも哀しく、救いようのない話でガッカリしてしまった
お金さえ出せば山1つや2つ、州中のカカオすべて無期限で無制限に簡単にあげてしまう。
もう何をされても文句は言えない
まだこんなことがこの世界であるのか?フィリピンは経済発展著しい新興国ではないのか??
大金をもらい何も先のことを考えずにヘラヘラ笑っている政治家や地主の姿が目に浮かぶ
カカオ農家も近隣の人もお金をもらい何の疑いもなく、満足気にしている姿が目に浮かぶ
これからどうなっていくのか何て考えにも及ばない、というかむしろ考えてさえいない
今のお金があれば他のことや他人のことはどうでも良いのだ
自然保護とか環境保護とかエコとかちゃんちゃらおかしい単語や机上の空論だけ並べてほぼ何もせず保護費という名目で入場料やダイビングフィーを外国人から平気でむしり取るフィリピンが嫌いだ
結局はこういうことだ
しっかりとした教育、特に道徳のようなことや親や家族からや先輩や友人などからしつけやモノの道理を学ぶこと、モノの良し悪し、恥ずかしいということ、他人を敬い慈しむ心などが大切であって偏差値や良い大学に入ることばかりではない、荒稼ぎするばかりが能ではない
フィリピンは自分さえ良ければ良い、目の前の利益さえあれば良い、お金さえあれば何でも許されるなど、一言で言うと野蛮な所が哀しい、こればかりは僕も長年住んでいて一番大嫌いで、どうしようもなく哀しくなる
節操を貫き、道義を重んじ、
心清らかで恥を知る心を持つ。
これを失うようなことがあれば、
決して国家を維持することはできない。
上に立つ者が下の者に対して自分の利益を争い求め、
正しい道を忘れるとき、
下の者もみなこれにならい、
人の心は財欲にはしり、
日に日に卑しく、節義廉恥の志を失い、
親子兄弟の間ですら財産を争い
互いに敵視するようになるのだ。
このようになったら
何をもって国を維持することができようか。
徳川氏は将兵の勇猛な心を抑えて世を治めたが、
今の時代は昔の戦国時代の勇将より
もっと勇猛な心を奮い起さなければ、
世界のあらゆる国々と対峙することはできないのだ。
普仏戦争の際、フランスが
三十万の兵と三ケ月の食糧を残して降伏したのは、
あまりにそろばん勘定にくわしかったがためである。
- 西郷隆盛 -
1%の人が立ち上がりこの国を根本から変えていかなければならない
そのためならどんなことでもしよう
中国など恐れるに足りず
僕らは全く違った方法で生き抜いて行けば良い
お金やモノや権力何ていずれ空しくなるだけだ
もっと大切な所に目を向けて行こう
中国が攻めてきてくれることで逆に気付かされることが沢山あるはずだ
中国や欧米世界とは違う世界を目指す
そのぐらい大胆なことをフィリピンはやっても良いのではないか
どうせ負けると思っているなら同じ土俵で闘わなくても良いのではないか
ブータンの勇気のように、コスタリカの強さのように
フィリピンがそういう方向に向かってくれたら全力で応援したい、共に歩んでいきたい
そういうものに私はなりたい。