最近の日本のメディアはオリンピックも含めやたらその国が親日かどうか気にする傾向にあると外からみていて思うのだが、では本当に実際のところフィリピンは親日かという問題を今回考えてみたいと思う。
「フィリピンは親日でしょう！だってみんな日本好きだって言うし、日本にも沢山フィリピン人住んでいるし」という意見は実際フィリピンに住んでいてまだ日が浅い現地の言葉や慣習がわからない在フィリピン日本人やフィリピン好きの日本人からよく聞こえて来るが僕は正直に言うとそうでもないと思うことが多々ある。
まずそもそもフィリピンが目指す所、憧れている所やコンプレックスを持っている所、本当にお金や能力があったら行きたい国や住んでみたい、働きたい国となると僕は圧倒的に欧米諸国だと思う。
アメリカ、カナダ、オーストラリア、西ヨーロッパ諸国だと思う。
日本は様々な意味合いで近い国であり、お金を持っている国、お人良しの国だと思っている印象。
親日か？と言われると家族や親戚の誰かが日本に住んでいるや日本人と結婚しているという割合が結構多いので親近感や馴染みのようなものを持っているが、日本自体が好きかと言うとほとんどわかっていない人が多い。
ある程度上の高等教育を受けていたり、ある程度裕福な家柄であったり、日本人絡みの仕事で恩恵を受けている人以外はあまり日本のことは知らないし、そもそもフィリピンや自分の街や州から出たことがない人がほとんどなので日本のこともメディアや人伝に聞いたことだけで良さそうな印象を持っているに過ぎない。
最近では韓国人が急激に増えて来て、どこに行っても韓国人がいてどこの小さな村に行ってもテレビで韓国ドラマがやっているのでフィリピン人にとって韓国の方が馴染みがあり、憧れの的だ。
最近の日本人は金払いも悪くなってきて、ビジネスしてもスピードが遅く金離れが極端に悪いので中国や韓国人の方が良いと言うフィリピン人も増えて来ていて「金の切れ目が縁の切れ目」フィリピン人誰もが言う常套句「No Money No Honey」でお金次第だったということがわかってきた。
それでもフィリピン人は人が良く、外面は日本人に負けず劣らず良いので日本人と話すと「日本は最高だ、日本人は優しい真面目で誠実な国だ、韓国人は嫌な奴だ、中国人は信用できない」とみんな口を揃えて言う。
フィリピン人は八方美人で対面での争いや人を悪く言うのを極端に嫌うので（自分が言われるのを極端に嫌うので）、お人よしの日本人は「フィリピンは親日だ!」とわけがわからないことを言うが果たしてそのフィリピン人の腹の中はどう思っているのか？？
日本同様アメリカの犬でアメリカや欧米諸国に尻尾を振り抵抗できない所は同じだと思うし、実際に住んでいて白人にはよりヘコヘコする情けない所も似ている。
ドゥマゲッティにあるフィリピン5本の指に入る超名門校シリマン大学の目指している所はアジアではなく欧米で日本のよくわかっていない人材派遣組合の人がシリマン大学に乗り込み日本で技能実習生や、特定技能で働く説得をしに行ったが、「何故優秀なシリマンの生徒が日本などに行かなくてはいけないのですか？しかも日本語も覚えなくていけなく給料も安い国を選ぶのか？そんなバカな学生はいません、彼ら彼女らはカナダ、アメリカ、ドイツ、イギリス、オーストラリアなどにすでにスカウトされていて給料は日本の数倍もらえます、お引き取りください」と一蹴されているのを目の前で聴いていた経験がある。
欧米諸国でフィリピン人に会ったり、フィリピン人が働いているホテルやレストランなどで話をしたことがあるが、アジアに戻る気はないと言っているし、日本から来たと言っても「あーあの極東の国ね」ぐらいな欧米人と同じ扱いで素っ気なく欧米人扱いされたいんだなこの人達はという印象が強かった。
まとまりがなくなってしまったが、僕の印象ではフィリピンの目指す所、友好国となりたい国は欧米諸国で日本はアジア枠の韓国の下ぐらいで実はよくわかっていない国であるとも言える。
日本の恩恵を受けたことがある人や、親戚や家族で日本に行った人や日本人と結婚した人、文化特にサブカルチャー（アニメ）に興味がある人ぐらいが親日なのではないだろうか。
特に他の国に比べてフィリピンが親日！というわけでは僕はないと思う。
むしろフィリピンはアジアというよりは欧米寄りで、誰に対しても外面は良く陽気で明るい性格の人が多いので何人であっても暮らしていて楽しい気持ちになれる国だと思う。
セブやマニラなどの日本人コンドやコミュニティにいるだけでは真のフィリピンやフィリピン人は見えてこなく、また現地の言葉を身に着けてしっかり腰を据えてフィリピン人と会話してみないと見えてこないものが多くある。
その国が親日かを気にするよりも自分がその国に対して何ができるか？をよく考えること。
まずは親フィリピンに自分がなってみたらどうだろうか？